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雑記|miscellaneous notes

Ryzen 9 3900X エコモードでの消費電力と温度を簡易チェック

投稿日:2020/07/23(更新日:2020/07/30)

カテゴリ:パソコン

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Ryzen9 3900Xをエコモードで使用した時の消費電力と温度、cinebenchのスコアを比較していきたいと思います。

エコモードの使用方法

Ryzen Masterを起動して左側のタブからHOME以外のプロファイルをクリックすると、エコモードを有効にするボタンが出現します。エコモードを有効にしたら下のApplyボタンを押してプロファイルを適応させます(再起動を求められます)

ちなみに、対応状況によってはボタン自体が表示されない場合があるようです。

AMD Ryzen Masterユーティリティ | AMD

筆者の環境ではRyzen Masterからエコモードを有効にして再起動をかけても、エコモードが適用されませんでした。

マザーボードは「X570 AORUS MASTER」を使っていますが、UEFI上にエコモードの設定があるので、こちらを有効にすることで切り替えできました。(UEFIの設定だけで切り替えできるので、Ryzen Masterから設定する必要はありませんでした)

設定後Ryzen Masterを開くと、OC Modeのところが「default」から「Eco-Mode」になっていれば適用されています。同時にCPUの電力関連の制限(PPT,TDC,EDC)の値も変わっています。

3900X:PPT,TDC,EDCの初期値

PPTTDCEDC
Default142W95A140A
Eco-Mode87W60A90A

エコモードでは電力制限がデフォルトより低い値なり、その制限内でブーストが行われます。

テスト環境

CPU Ryzen9 3900X 12C/24T
マザボ X570 AORUS MASTER F20
メモリ Trident Z Neo 3600Mhz CL18 16GBx2
CPUクーラー 360mm簡易水冷 Water 3.0 Ultimate
ポンプ、1200RPMファンx3 常時フルスピード
+ VRM上にファン1基(850RPM制御)
グラボ ASUS ROG STRIX GTX-1070 OC
ストレージ等 M.2 NVMe SSD 500GB(OS)
データ用HDDx2、光学ドライブ
電源 850W 80PLUS PLATINUM電源
ケース Thermaltake Core P3(オープンフレーム)
室温 28.5度
電源プラン Ryzen Balanced

関連記事:【自作PC】Ryzen9 3900X、X570 AORUS MASTERにパーツ交換【Core P3】

消費電力(高負荷)

Prime95実行中、システム全体の消費電力です。エコモードの方が50W程低い値となっており、消費電力の削減になかなかの効果があると思います。なお、消費電力の測定には簡易的な計測器(EC-05EB)を使用していますので参考程度にお考えください。

Cinebench R20 スコア

性能がどれくらい落ちているかですが、まずシングルは変わりませんでした。エコモードの方が高いスコアですが誤差の範囲です。シングルではPPTなどの電力制限に触れないため変化なしとなります。

マルチに関しては9%程の落ち込みとなっています。消費電力は約20%落ちており、それに対して性能の低下は約9%なので、エコモードにすることで更にワットパフォーマンスは良くなります。

高負荷時CPU温度

こちらもPrime95実行中の温度になりますが、デフォルトで72度、エコモードで54度と、予想以上に下がっています。Ryzen Master読みの値ですが、HWiNFOなどでもほぼ差はありませんでした。CPUクーラーの冷却性能が低い環境にもエコモードは良いかもしれません。

まとめ

今回のチェックでは10%前後というあまり気にならない性能の低下で、消費電力の削減、CPU温度の低下にはかなり効果がありました。CPU温度が気になる方や、高負荷時でも消費電力を抑えたい方にはおすすめの機能と言えると思います。エコモードによって電力的にも発熱的にも扱い易くなるので、エコモード前提で3900Xを選ぶのもアリではないでしょうか。

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投稿日:2020/07/23(更新日:2020/07/30)

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