AcerのAOPENブランドより2020年7月ごろから発売されている、31.5型 曲率1800Rの湾曲VAパネルを搭載したゲーミングモニター「AOPEN 32HC5QRPbiipx」を買ってみたのでレビューしていきます。
主な特徴
- 31.5型ワイドVAパネル、フルHD(1980×1080)
- 最大165Hzの高速リフレッシュレート
- 応答速度5ms(GTG)
- 曲率1800Rの湾曲パネル
- ZeroFrameデザイン
- OverDrive、BlackBost、AimPoint表示などのゲーミング機能
- 6軸カラー調整
- フリッカーレス
- 保証3年(パネル・バックライトユニットは1年)
箱
箱はとてもコンパクトにまとまっており、重量も箱全体で7kg程なので持ち運びも楽だと思います。
なお、モニター本体の重さはスタンド込みで5.2kg、スタンドなしで3.75kgと、とても軽量です。
付属品
付属品は、冊子類、HDMIケーブル(1.5m)、DPケーブル(1.5m)、電源ケーブル(+アダプター)、ネジ、背面カバー、スタンドとなっています。
ケーブルは、DisplayPort、HDMI、2つのケーブルが付属します。安物のモニターでは1本しか入っていない事もあるので親切です。
ちなみに、HDMIを使用する場合は最大144Hzまで、165Hzで使用したい場合はDPケーブルを使う必要があります。
ACアダプターは外付けとなりますが、アダプターはそこまで大きくないので、あまり邪魔にはならないかと思います。むしろアダプターからモニターまでは細いケーブルになるので、逆に取り回しが良いまであるかもしれません。
アダプターの型番は「YD-ZN1200400-A01」、出力12V、4.0A、48Wとなっています。中国製みたいですが、エイサーの自社製品なので安心かと思います。使用中はほんのり温かくなる程度です。
スタンドは付属のネジ4本で本体と固定し、背面カバーを付ける形になります。
支柱は細いですが、台座を含め金属製で剛性はしっかりしています。固定もネジ4本なので厳重な感じです。
台座と支柱は底面からネジで固定、底面にはゴムも付いており、スリムな見た目の割には安定します。
外観チェック
ZeroFrameデザインなので31.5型の割にコンパクトな印象です。
下部にはメーカー名ではなく製品のブランド名が書かれています。日本の公式HPの説明欄やタイトルなどではFireLegendという単語は全然でてきませんが、海外向けの名称でしょうか。
ちなみに、ヘアライン加工された金属っぽい質感に見えますが、触った感じでは樹脂製のようです。
フレームの厚さは3mmぐらいで、非常に薄いです。
実際には液晶の非表示領域があるので、合計で8mmぐらいが黒い外枠として見える形となります。十分少ない方かなと思います。
パネルは曲率1800Rで湾曲しています。中央から見たときに、左右に視点移動しても距離が変わらず目が疲れにくかったり、没入感が高くなるといった特徴があります。
フラットなモニターから変えたばかりは湾曲が気になるかもしれませんが個人的にはすぐに慣れました。
基盤などは本体下部に集約されており、上の方はパネルだけの厚みとなっているので、とても薄く感じられます。
インターフェイスはHDMIx2、DP、イヤホン、ACとなります。HDMIが2系統あるのはこの価格帯では充実している方だと思います。
背面の左下、正面から見た場合は右下に、電源スイッチやメニュー操作用のボタンがあります。
こういったスティックがないボタンタイプに関しては、このモニターに限らず微妙なことが多いですが、このモニターは特に押圧がけっこう重く、操作性はかなり悪い感じでした。
ただし、PC上から設定を操作するDDI/CIには対応してるので、メニューからDDI/CIを有効にした後は、フリーソフトなどを使ってPCからキャリブレーションなどを行うと良いかもしれません。公式からソフトは出てない様?で、Acer Display Widgetもインストールして確認しましたが非対応でした。
また、電源ボタンに関しては、スタンバイ時に青色LEDが点滅する仕様となっており、ワンルームや寝室を兼ねた自室などで使用する場合は、寝る時などに光が気になる場合があります。他メーカーのモニターでもスタンバイ時の点滅があるものがたまにありますが、点滅ランプをやめるか、設定で消せるようにしていただきたいところですorz
メニューのUI自体は良いデザインで見やすいです。設定項目はちょっと少ないかもしれません。明るさ、コントラストなどは当然ありますが、シャープネスなどの項目はありませんでした。一方、色温度に関しては6軸カラー調整があって細かな調整が可能です。
チルト機能
画面の傾きはチルト角、下5°、上20°に調節可能です。左右首振り、高さ調節、回転には対応していません。
VESAマウント(モニターアーム、壁掛けについて)
仕様表では「VESAマウント(壁掛け):非対応」となっていましたが、VESA(10cmx10cm)のネジ穴はちゃんと用意されています。使用する場合は、付属のスタンド用のネジ4本がそのままVESAマウント用のネジとして使えます。
市販のモニターアームや金具など使って壁掛けなどが可能です。ただし、ネジ穴は本体の中央ではなく下の方にあるので、高さ調節には気をつける必要がある場合があります。
まとめ
評価
良い点
- 画面が大きい(31.5型)
- VAパネルでTNより発色が良く、コントラスト比も高い
- スリムで軽量な本体
- デザインがシンプルでスタイリッシュ
- リフレッシュレートが165Hzと速い
- 応答速度5ms(GTG)で比較的速い
- 視野角が広い(水平垂直178度)
- コスパが良い
- 保証が3年と長い(パネル・バックライトユニットは1年)
悪い点
- メニューボタンの操作性が悪い(DDI/CIで改善可)
- スタンバイ時に青色ランプが点滅して気になる
雑感
筆者はTN24インチ144Hzから買い替えました。31.5インチということもあり画素ピッチは広くなるので、繊細さは少し減った印象はありますが、発色は明らかにこちらの方が良く、映像がとてもきれいに感じました。大きな画面で映像を見たり、グラフィックのキレイなゲームしたりするのにとても良いと思います。
また、応答速度は最近の1msのモニターに比べれば5msと劣りますが、オーバードライブ機能も付いてますし、ガチなFPS用途でもなければで全然許容範囲かと思います。黒から中間色へ変わる部分に残像感がある気もしますが、全体としては残像感はそれほど気にならない感じです。(OD:Extreme設定時)
本体は、スリムかつ軽量で設置が簡単、圧迫感がないのも良いと思います。スタンバイ時のランプ点滅が唯一不満点ではありますが、テープなどで塞げば問題なしですし、全体的な満足度は高く、買ってよかったモニターです。ちなみに、ドット抜けや初期不良はありませんでした。
IPS買う予算はないけど、なるべく大きい画面サイズで、TNより発色がよく、スペックの良いモニターを探す場合には良い選択肢になるかと思います。
最近の投稿
おすすめの投稿
手軽に高音質!配信、実況用おすすめマイク「HyperX QuadCast」レビュー
2019/11/12
「Sigma 100-400mm F5-6.3 DG DN OS」開封と試し撮り(動物園)【Eマウント望遠レンズ】
2020/07/12
北鎌倉の写真<紅葉> α7R + SEL70200G【作例】
2016/12/05
Xtrfyのマウスバンジーが最高!【B4】
2020/09/18
Ryzen 9 3900X エコモードでの消費電力と温度を簡易チェック
2020/07/23
【作例】α7R + Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA(SEL35F28Z)
2019/11/23
HP Probook 4520s 分解 CPU交換 Celeron → i5 560M
2016/04/15
Ducky One 2 Mini レビュー
2021/06/29