先日(7月10日)シグマの新しい望遠レンズ「SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary」が発売され、届きましたので開封していきます。
ミラーレス用に専用設計されたレンズとなり、一眼レフ用の同シリーズとは設計が異なります。ミラーレス用では、蛍石と同等の性能を持つFLDガラスも採用されており、最新の設計で高い光学性能とコンパクトさを両立しています。
価格もソニーの超望遠レンズが軒並み20万を超えている中、こちらは10万円程とお求めやすい価格となっています。
主な仕様(GMと比較)
Sigma 100-400 DG DN OS | Sony SEL100400GM | |
---|---|---|
発売日 | 2020年7月10日 | 2017年7月28日 |
レンズ構成 | 16群22枚(FLD1枚、SLD4枚) | 16群22枚(スーパーED1枚、ED2枚) |
焦点距離 | 100-400mm | 100-400mm |
開放F値 | F5-6.3 | F4.5-5.6 |
最小絞り | F22-29 | F32-40 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) | 9枚(円形絞り) |
最大撮影倍率 | 1:4.1(400mm) | 0.12-0.35倍 |
最短撮影距離 | 112-160cm | 0.98m |
フィルター径 | φ67mm | φ77mm |
AF駆動系 | ステッピングモーター | フローティングフォーカス機構 (ダイレクトドライブSSM + ダブルリニアモーター) |
防塵防滴 | 簡易(マウント部にゴムシーリング) | 配慮した設計 (従来のシーリング対応 + マウントゴムリング) |
コーティング | スーパーマルチレイヤーコート (+ フレア、ゴーストに配慮した設計) | ナノARコーティング フッ素コート |
直進ズーム | ○ | – |
ズームトルク調整 | – | ○ |
テレコンバーター | -(※ Lマウント版のみ) | SEL14TC、SEL20TC対応(別売り) |
三脚座 | 別売り(TS-111) | 付属(着脱式) |
本体の色 | 黒 | 白 |
最大径x長さ | 86×199.2mm | 93.9x205mm |
重量 | 1,140g | 1395g |
価格 | 11万程 | 23万程 |
SEL100400GMと比較すると、GMの方が開放F値が1/3段明るく近接性能も若干優れています。シグマは1/3段暗い分GMより20%ほど軽量となっており、全長はほとんど変わりませんが鏡筒が細くコンパクトです。
※ テレコンについて
シグマからはLマウント用のテレコンのみ発売ということで、Eマウント用にテレコンは用意されません。Eマウントのライセンス上、作れないらしいですね。では、ソニー純正のテレコンが使えるかどうかについてですが、シグマの発売直前のライブ配信(プロダクトセミナーの57分57秒あたり)で、残念ながらソニーのテレコンは使えないと明言されていました。物理的な問題なのか、電子的な問題なのか、理由については語られていないので不明です。
100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary | シグマ公式HP FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS | ソニー公式HP開封・外観チェック
箱は普段のシグマと変わらずモノクロ調のシンプルなパッケージです。
説明書と保証書が付属します。
ソフトケースなどは付属しませんので、ビニールの梱包でそのまま入っています。
なお、写真は上部のダンボール緩衝材を外した状態です。箱の中で本体が動かないよう梱包はしっかりされています。
フードとレンズ本体は別々のビニールで梱包されています。
スイッチ類が豊富に用意されています。
上から、フォーカスモード、フォーカスレンジリミッター、AEL(α側ではフォーカスホールドボタン)、手ブレ補正モード、となっています。
AELボタンは、カメラ側のフォーカスホールドボタンのカスタム設定から、好きな機能を割り当てることができます。
また、ズームリングのロック機能も付いているので自重でレンズが伸びるのを防げます。ロックしなくても多少の移動程度ならあまりズレない印象です。
日本製です。
別売りの三脚座を取り付ける位置には、100-400と書かれたラバーリングが付いていて、外観を損ねることが無い様になっています。
根本に近い部分の外装はシボ加工されたような質感になっており、最近のα本体の外装との親和性も高いです。
中間からレンズ先端にかけてはマットでサラサラした質感になります。
マウント部分の外周にはゴムシーリングがされており、簡易防塵防滴となっています。
レンズフードが付属します。直進ズームでも持ちやすいように根本がくびれた形状になっています。
先端はギザギザに加工されています。
内側は横方向にギザギザが刻まれています。
レンズの長さはスペックシート上で199.2mmとなっています。フード込みだと27~28cmぐらいになります。
テレ端では7~8cmほど伸びます。ちょうどフードの長さ分増えた感じでしょうか。
焦点距離による開放f値の変化
焦点距離 | 100-112mm | 112-235mm | 235-400mm |
---|---|---|---|
開放f値 | F5 | F5.6 | F6.3 |
数ミリの誤差はあるかと思いますが大体こんな感じでした。
AF
とても速くて静かだと思います。動体撮影にも十分な速度で合焦し、動作音は無音に近くほとんど感じられません。
ミラーレスに適したステッピングモーターを採用し、軽量な1枚のフォーカスレンズを採用した事で、高速かつ追従性の高いAFを実現しているらしく、一眼レフ用より2倍以上速くなっているそうです。
目利きが迫る!さらに深くわかる、シグマ100-400mmF5-6.3 DG DN OS(Youtube)作例(動物園で試し撮り)
感想
AFはとても速く静かで快適です。あまり動きの速い動物は撮ってませんが、使っていて不満に感じる場面はありませんでした。シャープでヌケの良い描写をしており、このクラスとしてはボケも前後ともなめらかだと思います。近接性能もそこそこあるので、近めの動物もわりといけました。重量は本体合わせて2kgを切る軽さなので、手持ちでも十分振り回せます。重さは感じますが腕に疲労感が貯まる程ではありませんでした。
全体的に高水準でとてもコスパが良く出来の良いレンズだと思います。設計からして一眼レフ用とは別のレンズなので、これから買うならこちらのDG DNがおすすめです。現状使えるテレコンがないのが残念ですが、クロップや超解像ズームで乗り切るという手もあります。
純正より手に取りやすい価格でコスパも良いので、安いサードパーティ製の望遠レンズを待っていた人にはとても歓迎なレンズですね。
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