ゲーミング向けのサウンドカードなどで有名なクリエイティブのSound BlasterXシリーズから、USBタイプのオーディオ製品「Sound BlasterX G5」をレビューしていきます。
S/N 比120dBのDACを搭載し、最大24bit/192kHzのハイレゾ再生やバーチャル7.1chに対応しています。USB接続なので、PCIスロットのないノートPCでも使用でき、コンパクトで持ち運びにも便利です。PCIスロットに空きがないデスクトップPCにもオススメです。
また、シリーズは違う様ですが、ほぼ同じ見た目をした「Sound Blaster E5」も発売されています。こちらはバッテリーを内蔵し、DACやアンプ部分により高品質なパーツが使われていたりと、どちらかというと純粋なオーディオ向きで、G5はゲーミング向きとなっています。
外観チェック
金属っぽい本体ですがプラスチック的な何かだと思います。堅牢性や放熱性は金属に劣りますが、軽量で質感も悪くありません。
付属のUSBケーブルの赤色が印象的です。写真にはありませんが、光オーディオケーブルも付属します。
電源を入れるとロゴのXの部分が赤く光ります。
ボリュームノブ側にヘッドホン出力とマイク入力(どちらも3.5mmミニジャック)があります。
また、ボリュームの大きさによって、ノブ周りの赤い部分の発光量が変化し、視覚的に音量が把握できます。
反対側には、ライン/光入出力、USB端子(外部デバイス用)、PC接続用のUSB端子があります。
光入力はありますが、ドルビーなどのデコードには対応していません。また、光入出力は最大24bit/96kHzとなっています。
側面にはスカウトモード、SBXの切り替えボタン、ゲイン切り替えスイッチがあります。PCに接続しなくても簡単に設定を変更することができますが、プロファイル自体の細かな設定を弄ったり、それ以外の機能を使うにはPC用ソフトウェアを開く必要があります。
ゲインは、Lが32-150Ω、Hが150-600Ωとなります。インピーダンスの高いイヤホンなどでは多少ホワイトノイズが聞こえることもありましたが、基本的にノイズはほぼ感じられません。
E5ではここに電源ボタンがありますが、G5では電源ボタンはありません。USB接続すると自動的に電源がオンになります。
BlasterX Acoustic Engine Proについて
PC用ソフト「BlasterX Acoustic Engine Pro」からは様々な設定が行えます。UIのレスポンスも良くソフトウェアの出来は過去シリーズより良くなっていると思います。
プロファイルでは遊ぶゲームなどに応じて設定をプロファイルとして保存しておく事ができ、また、最初から様々なゲーム向けのプリセットも用意されています。
AcousticEngineは他のSBXシリーズであったSBX Pro Studioと同等の機能だと思います。
サラウンド感の調整や低音強化、映画等のセリフ明瞭化などの機能があります。
詳細設定では「ステレオ/バーチャル5.1ch/バーチャル7.1ch」の切り替えができます。ちなみに「最大24bit/192kHz」はステレオ選択時のみで、バーチャル5.1ch/7.1ch選択時は「最大24bit/96kHz」となります。
また、オーディオプロセッサーを介さず直接DACに出力する「ダイレクトモード」もここから設定することができますが、この設定は保存できないらしく、電源を入れ直す度にダイレクトモードはオフの状態に戻ります。メーカーにも確認してみましたが仕様の様です。
本体の熱について
使用中、本体はけっこう熱くなります。裏側のゴムが貼られている面の中央あたりにサウンドチップがあるのか、ここが一番熱くなります。
温度計で図ったところ、表面温度で39度ほどの温度になりました。壊れるようなやばい温度ではありませんが、少し気になるところです。
ゴム面を上向きに起きている場合はまだ良いですが、ゴム面を底にすると熱が篭ってさらに温度が上がります。
使用時にはゴム面を上にする、風を当てるなど、排熱には少し気を使ってあげたほうが良いかと思います。
終わりに
オンボードのサウンドと比べたら格段に音は良くなりました。バーチャル7.1chも自然な音の広がりで悪くありません。本体の熱、耐久性は少し気になりますが、PCIサウンドカードに比べ接続に手間がなく使い勝手はとても良いと思います。
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