![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_013230.jpg)
KAWAI電子ピアノCA65の分解の流れをレポートしていきます。
基本的にメンテナンスフリーとされている電子ピアノですが、CA65は木製の鍵盤を搭載し、鍵盤部分はアコースティックピアノに近い構造ですので、動きや調子が悪くなった時にはメンテナンスしてみるのも良いかと思います。
ご注意
分解を行うとメーカーの保証を受けられなくなる場合があります。
当記事に書かれた内容によって生じたいかなる損害に当サイトは責任を負いかねますのでご注意ください。
分解手順
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/DSC04905.jpg)
後ろの板、一番上の列のネジ4本を外します。写真は左側2本しか写っていませんが、右側の2本も同様に外します
※側面や下の方にあるネジを外す必要はありません(この板自体は外さなくて大丈夫です)
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_010757.jpg)
天板(譜面台がある板)を鍵盤側に少しズラしてから、持ち上げて外します。
※ テープがくっついていて動きずらい場合があります。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161224_021152.jpg)
天板の裏側は写真の様になっています。左上の金具がフックの様に引っかかって固定されています。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_011718.jpg)
次に鍵盤蓋を外します。両サイドにある、ギアを固定しているネジを外します。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_011952.jpg)
ギア部分を持ち上げて外してから、手前の蓋部分もレールから外します。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_012035.jpg)
次は、KAWAIと書かれている写真中央の鍵盤押さえを外します。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_012448.jpg)
まずスピーカーを外していきます。
金具の内側にはワッシャーが付いているので、無くさないように注意しましょう。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_012623.jpg)
ビニールタイ(針金)で配線が固定されているので解きます。
取り外したスピーカーは邪魔にならないところに置いておきましょう。本体側の配線には触らず繋がったまま進めます。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_012042.jpg)
鍵盤押さえ本体を外していきます。真ん中のネジを外します。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_012057.jpg)
後は両サイドのネジを外せば、鍵盤押さえを外せます。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_013230.jpg)
これで鍵盤が外せる状態になりました。
鍵盤とアクション
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_013412.jpg)
鍵盤は持ち上げるだけで外せます。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_013445-2.jpg)
鍵盤の支点となる部分のピン(バランスキーピン)の根本には、クロスと紙パンチングが置かれています。
鍵盤を外す際にくっついて取れてしまう場合がありますが、鍵盤の高さを調整している大事なものなので、外れてしまったら元のピンに戻しましょう。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161223_190115.jpg)
中央の赤いクロス(バランスブッシングクロス)の劣化が激しい場合は交換したり、湿気で膨張している場合には専用工具のキープライヤーで調整を行ったりします。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_013825.jpg)
フロント側にも、鍵盤が真っ直ぐ上下する為のガイドになっているピン(フロントキーピン)があります。
アコースティックピアノの場合はこちらもパンチングクロスですが、CA65は直線状にクロスが貼られた形になっています。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161223_190138.jpg)
フロント側についてる黒いネジ状のものがカウンターウェイトです。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_014108.jpg)
鍵盤を外すとハンマーも外せます。
CA65のアクションはだいたい写真のような構造です。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161220_014114.jpg)
キャプスタンスクリューに相当する?部分と、鍵盤が接触するの場所のクロスには、潤滑剤が塗られていますので不用意に触らないようにしましょう。ここのクロスは摩耗防止の為か上にフィルムが付いています。
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161223_191324.jpg)
今回分解したものは中古で購入したピアノでしたが、各部の劣化はほとんど感じられない良い状態でした。
唯一、鍵盤を少し持ち上げても戻ってこない状態でしたので、バランスホールの調整だけやってみたい思います。
おわりに
![](https://a2tk.com/wp-content/uploads/2016/12/IMG_20161223_192658.jpg)
アクションは重りがついてるだけの簡単な構造ですが、鍵盤部分はアコースティックピアノとあまり変わりません。メンテナンスや修理を行う際は、アコースティックピアノでの修理や、整調などの工程が参考になると思います。
分解はさほど難しくはありませんが、内部に手を入れる場合にはピアノの構造や修理の仕方についてある程度調べてから作業されるのをおすすめします。調律師さんに相談してみるのも良いと思います
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